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未来世紀ブラジル

未来世紀ブラジル(原題:Brazil)
142分

 一見少し物騒なだけの未来。しかしその世界は監視社会であり、もし何らかの違反行為をしようものなら捕まってしまう。それだけで済めばいいが、取り調べでうっかり殺されてしまうこともある。現代社会なら法廷で解決できそうなものだが、この世界ではそうもいかない。不都合なものを見てしまい、強く訴え出ようとすればやはり捕まる。しかし誰しもが監視しあっているような世界にも見えず、権力者が極端に優遇されているのを実感する程度である。本作の主人公は、そんな窮屈な世界で夢に見た女性と遭遇し、共に暴走する。終始やっていることはめちゃくちゃで不可解な上に所々ユーモアが挟まれる。しかしそれが独特な世界観に繋がっていた。もしその辺りの演出がなければ眠たいだけの凡作になっていただろう。どこかでありそうなリアリティと、浮世離れしたシュールレアリスム。一風変わった作品を探している方におすすめしたい。

Published in 佳作 映画感想